アメリカの4月インフレ率は8.3%(予想 8.1%)で市場予想を上回る




アメリカの2022年4月の消費者物価指数(以下、CPI)が発表された。

Consumer Price Index Summary(アメリカ労働統計局)

総合CPIが昨年同月比8.3%(予想8.1%)の増加、コアCPIが昨年同月比6.2%(予想6.0%)の増加である。コアCPIとは食品とエネルギーを除いたCPIのことである。今回はどちらも市場予想を上回った。

では内訳を見てみよう。

対前月で見ると、食料品が更に上がっており1%の上昇である。エネルギーはウクライナ戦争開始による原油価格の行き過ぎた高騰が若干落ち着いており、-2.7%と対前月では低下している。

対前年同月比だと総合が+8.3%でありかなり高い水準にある。

インフレは高止まりへ

前から述べているように、今のアメリカ経済は未だにFF金利0.75%であり量的引き締めも開始していない緩和的な状況である。

株式市場は未来をいち早く織り込むため、既に年初からかなり価格が下落しているがインフレが収まる気配はまだない。パウエル議長は5月FOMCで0.75%利上げの可能性を否定したが、今後選択肢として徐々に織り込まれてくるのではないだろうか。

5月FOMCの結果を踏まえてもインフレ収束までは遠い

インフレには自己強化プロセスがあり、インフレが始まると値上げ前に買いだめをする需要が発生して更にインフレを後押しする。

市場が織り込んでいたよりも高いインフレ率だったということは、これから更に株価は下がるということである。今年は2022年中間選挙がありバイデン政権はインフレをなんとしてでも抑えたい。

2018年は株価が暴落したことでトランプが金融引き締めを中止させた。しかし、当時はいまほどのインフレがなかったから出来たことだ。2022年はインフレが収まるまでは株価が暴落しても引き締めを辞めることはないだろう。

去年の12月まで「インフレは一時的」と言い続けたように、インフレが自然に収まるという考えも根拠がない楽観的なものである。

原油先物価格は中国のロックダウンによって需要低下を織り込んで下落しているが、それでも100ドル以上の高水準を維持し続けている。もし、中国のロックダウンが解除されれば原油価格は再び上昇を始める可能性が高い。

そうすれば、現在の8.3%という水準よりも更にインフレは加速する可能性もあるということだ。とにかく、今年は株式市場に取って最悪の年になりそうだ。