【LeicaQ2】定価70万円以上のコンデジに価値があると思った理由




これまで写真が好きで学生のときに買った一眼レフを使っていたのですが、流石に10年以上も前の入門機だったので新しいカメラがほしいと思うようになりました。

残念ながら、最近のiPhoneよりも画質が悪いんですよね。そして・・・ついに買ってしまいました。憧れのLeica。

僕は自分で言うのもあれですが、高価なブランド物を持って自尊心を満たしたいという気持ちは無いタイプだと思います。Leicaのロゴもマスキングテープで隠すつもりですし、そもそもバックパッカーとして治安が良くない地域に行っていたので、高級品を人の前でなるべく出さない習慣がついています。

では、なぜ定価70万円のコンデジを買ったのでしょうか。そのことについて、まとめたいと思います。Leicaのカメラを買おうか悩んでいる方に、少しでもヒントになれば幸いです。

機能が素晴らしい

今回の話の趣旨はここではないのですが、カメラを選ぶ上で最も重要な部分であると思います。もちろん、LeicaQ2の機能はあまりに素晴らしいです。

オートフォーカスが早い、高画質(5000万ピクセル)、レンズが明るい(Summilux F1.7 28mm)、イメージセンサーが高品質、4K動画を撮れる・・・

これらの機能もコンデジとしては世界最高峰なのですが、僕としてはLeicaQ2の真の魅力は非機能的な部分が大きいと感じています。つまり、持っていてワクワクするか、ついいじりたくなる美しいデザインか、操作パネルは撮る人のことを考えたUIになっているか、といった部分です。

ちなみに、LeicaQ2はレンズ交換が出来ないので肝心のレンズが命なんですが、レンズ単体の同等品Summilux F1.4 28mm は80万円以上はする高級レンズです。そのレンズが付いて、ボディーもフルサイズなので、僕のような庶民にはQ2高い!と思うかも知れませんが、コスパで考えるとかなり良いと言えると思います。

さらにいえば、LeicaQ2のイメージセンサーはLeica史上最高の解像度4800万Pixelを誇る最高品です。そのため、RAWで撮影したときは1枚あたり80〜90MBという化け物レベルの容量にもなります…恐ろしい。

「その場に溶け込む」ためのありとあらゆる工夫

日本の国産メーカーのデジタルカメラは素晴らしい機能を備えています。しかし、特にフルサイズになるとボディもレンズも大きくなっていきます。

これはグラビア撮影など「撮影をするぞ!」と気合を入れて写真を撮る場面では良いのですが、スナップショットを撮ろうとする場合、大きくていかついカメラを向けられると身構えてしまいます。

国産の高級デジタルカメラは、グラビア撮影や風景撮影、動物の撮影などじっくりと身構えて撮る人をターゲットにしているように思います。

しかし、LeicaQ2はおそらく違う。このカメラはスナップショット、つまり日常を切り取るために作られたカメラであると感じます。スペック的に世界最高峰のコンデジといわれているにも関わらず、サイズが小さく、ボタン類も非常に少ないためコンパクトなんです。そのため、急にカメラを向けられても必要以上に身構えることがありません。

さらに、シャッター音が非常に静かです。国産メーカではシャッターを切ると大きな音で「カシャン!カシャン!」と音がしますが、LeicaQ2のカメラ音は「カチャ…カチャ…」と撮影者にしか聞こえないくらいの音量に設定することが出来ます。

僕は人の日常が好きで、スナップショットを撮るのが好きです。なぜならば、確かにハレの日(=特別な日)も素晴らしいですが、ケの日(=日常)こそが僕らが大部分の時間を過ごしている部分であり、より人生の本質であると考えているからです。

LeicaQ2はその場に溶け込んで撮影するのに適したカメラということで、設計理念がドンピシャでした。

「妥協がない」カメラだからこそ70万円以上の価値がある

国産のカメラを使っていると、どうしても妥協を感じてしまう部分が出てきます。それはコストとの兼ね合いで仕方ないことではあります。そして、妥協を感じる部分はスペックとしてカタログに乗らないような部分だったりします。

例えば、ファインダーの周辺に付いているゴムが安っぽいなあとか、ボタンが多くてスマートじゃないな、といったスペックではない、満足感の部分。

しかし、LeicaQ2は70万円以上するだけあって、まさに妥協がないカメラだと感じました。このカメラが高価な理由は、まだ職人が手作業で行っている工程が多いことが理由のひとつとしてあるそうです。

確かに実際に手にとってみると、まったく妥協の跡が見られずボディの曲線が美しいですし、ひとつひとつのパーツが精密に正確につくられています。

そのような妥協が無いカメラを持つと、心がワクワクしてつい触りたくなるし、触っているだけでも幸せな気持ちになります。人にとって自分が美しいと思うものに触れたり囲まれたりすることは、重要であるということを強く実感します。

実はデザインやアートというのは、パンデミックのように人の精神が不安定なときだからこそ、真価を発揮するものであると思います。

人生をアーカイブする、という視点

僕はこのブログを書いている時点で27歳です。30歳という年齢を嫌でも意識するようになり、自分が「おじさん」となっていくことの違和感の中で生きています。

人生を振り返ってみると、確かに大きいイベントがいくつかありました。受験や文化祭、体育祭、アルバイト、勉強、バックパッカー・・・。しかし、この歳になって愕然としたのが、あれだけ心が動いてワクワクした出来事が鮮明に思い出せないんですね。

例えば、バックパッカー。僕は23, 24歳のときに延べ半年くらいしていましたが、どのような景色を見ていたかという記憶が曖昧になってきています。

当時撮った写真を見ると、確かに懐かしいと思うような写真がたくさんあるものの、そのうちの何枚かは「こんなところ行ったっけ?」というようなものもあります。

記憶力が高い10代〜20代前半でさえ、あんなに猛烈な経験でさえ、人は忘れてしまいます。忘れてしまわずとも、詳細な記憶というのは失われてしまいます。それが、僕はとても寂しかったんです。この記憶が薄れていくことに関して、おそらく人一倍怖がっています。

だから僕にとって写真を撮るというのは、人生をアーカイブするという点で非常に重要です。僕はまだ子供がいないですが、子供ができると親はカメラを買いたくなると聞きます。それも恐らく同じで、人生の要所をスナップショットとして記録しておきたいという欲求から来るものでしょう。

二度と戻らない人生を忘れないようにする。そのためのカメラですから、妥協するものは選びたくなかったんです。

本当に価値があるものは中古になってもあまり値段が落ちない

以上のように、機能面でも非機能面でも素晴らしいカメラですが、やはり庶民にとって70万円は高いですよね。僕も半年くらい悩みました。

しかし、背中を押したのがQ2の中古価格です。価格.comによると、2020/8/28現在の中古最安値がおよそ50万円のCランク。Cランクは価格.comでは以下のように定義されています。

Cランク
大・小のキズや生活キズ等があり使用感のある製品

傷があって使用感があっても、70万円から50万円にしか落ちません。だから、万が一お金に困ってどうしようもなかったら売ってしまうという手もあるなと思ったのです。

もちろん、電子機器ですから機械式のように100年以上使えるというわけではありませんし、もしLeicaQ3が発売されたら価値は若干落ちるでしょうけど、それでも大幅に落ちることはないでしょう。だからこそ、LeicaQ2を買う決心が付きました。

まとめ

写真を撮るには、スマホがあれば十分な時代です。それなりに高画質なものが簡単に撮れ、ファーウェイスマホにはLeicaのレンズが使われている時代です。

しかし、スマホは写真を撮ることに特化したものではないので、レンズは小さいしF値を操作することが出来ません。写真にこだわらない人はスマホでいいですが、こだわるにはやはり妥協がないカメラを1台持つ。

お金が無限にあればいいですが、僕も含めそうではないので、自分がこだわるポイントを見極めて、生活の中でどこか1点だけは「妥協しない」部分を持つことは人生の幸せにつながると思うのです。