僕が大学に入った2011年くらいから「意識高い系」という言葉が流行していました。誰がこの言葉を言いだしたのかは分かりませんが、常見陽平さんの「「意識高い系」という病~ソーシャル時代にはびこるバカヤロー」という本が2012年に出版されているので、これがキッカケで世の中に広がっていったのだと思います。
自分ってもしかしてただの意識高い系なんじゃないか…と思うことが最近ありまして、考えをまとめるためにも「意識高い系」の特徴と、そうならないための方法を書いてみようと思います。
目次
「意識高い系」の意味とは
「意識高い系」は、自分を出来る人に見せるために、実力や行動が伴っていないのに偉そうな発言をしたり人を見下したりする人、というニュアンスで使われます。人によって微妙に定義が異なりますが、概ねこのような意味で使われています。ちなみに落合陽一さんが「これからの世界をつくる仲間たちへ」という本で書いている定義はこちらです。
第一の特徴は、本人に何の専門性もないこと。もうひとつは、専門性がないがゆえに自慢するものが「人脈」か「評価されない活動歴」「意味のない頑張り」程度しかないことです。意識だけが高く、そして高い意識を評価されない。
これを聞いて、辛辣だな…と思いました。特に「意味のない頑張り」って言葉がすこしドキッとする。怖い。でも、的を射ていると思いました。ちなみに、ツイッターでもこのように書かれていました。
僕としての意識高い系の定義は,「やがてはやれると思うこと」を自分の自信にしている人で,「自分がやってきたこと」に対して「自意識の方がやや高め」の人.
もちろん,実際やってればいいんだけど,大抵やってないorコミュニティに属しているだけで満足.IT村やビジネススクールとかに多め.
— 落合陽一 (@ochyai) 2015年10月4日
これもなかなかドキッとしますね。自分の実績に対する過大評価というのは、一つ特徴としてありそうです。
意識高い系の特徴について
では、意識高い系の特徴について上の内容をもとに挙げていきます。
有名な人が言った言葉を自分の言葉であるかのように使う
本やセミナーで有名人が言っていたことを、自分の意見であるかのように言う人がいます。もちろん、自分の経験と照らし合わせて考えを深めた上で納得して使うのであれば良いのですが、本質を理解しないまま同じ言葉を偉そうに語るのは周りから見ていても滑稽です。
こうならないようにするためには、まず自分の頭で考えてファクトを確認すること、実際にやってみることが大切です。例えば、18世紀の絵画について一度も実物を見たことがないのであれば、本の受け売りで語る前に美術館で自分の目を使って見てみると行ったことです。
自分独自の考えや、経験が含まれていない言葉はどうしても見抜かれてしまいます。そういう人には「どうしてそう思ったの?」「どのような時にそう思うの?」と深掘りしていくと、本当に自分の言葉で言っているのかが分かります。
口先ばかりで行動しない
いわゆる「コメンテーター」になっているだけの人を指します。自分は安全地帯にいながら、人がやっていることをあーだこーだ言う人です。そういう人には「ぐだぐだ言ってないでお前がやってみろ!」と言いたくなってしまいますよね。
頭がいい人や知識が多い人がついやってしまいがちで、議論をすること自体が楽しくて目的になってしまうことがあります。こうしたらこうなる、という脳内シミュレーションをすることに満足してしまって、行動まで起こさないというケースですね。
自分の意見を言うというのはとても大事ですが、自分には何が出来るかを考えて積極的にアクションを起こすということを行わないと、コメンテーター気取りのうざいやつと思われてしまうかもしれません。
人を見下す
「そっかー、そうだよね知らないよねー」とか、「え、いま流行ってるの知らないの?」といったように人を見下すのも意識高い系の特徴のひとつです。基本的に意識高い系の人は、自分に自信がないので相手を見下すことで自尊心を満たそうとします。
それは、上のような人を見下す発言として出てくるため、友人などからもどんどん嫌われていってしまいます。まずは、自分に自信を持てるようにアクションを起こしたり勉強をすることと、他人に対するリスペクトを忘れないことが大切です。
いつも忙しそうにしている(本当は忙しくない)
「忙しくて仕方ないわー」とか「あー全然寝れてないわー」っていう人、いますよね?こういう人たちは、忙しい自分って輝いてるわー、リアル充実してるわー、といったことを周りにアピールしたいだけなのです。
僕の周りを見ても能力がある人は時間をつくるのが上手だし、睡眠不足はパフォーマンスを落とすので睡眠時間はしっかり確保しているという人が多いです。
この忙しそうにしている人も、出来る人に見られたいという自己顕示欲があり、その源は自分に対する自信のなさです。(実際は忙しそうな人=出来る人ではないですが)
これを克服するには、実績を積み重ねていくことで自己肯定感を高めていくことが大事です。実績を持っていれば忙しく振る舞わなくても周りが認めてくれるようになるからですね。
人脈を自慢する
有名人のセミナーにいって、一言二言話しただけでその人と友達であるかのように振る舞う人がいるようです。僕は直接そのような人にあったことはないのですが、SNS上でそのような人を見たことがあるので実際にいるのでしょう。
「○○の社長と知り合いなんだよね〜」とか、「△△さん(有名な人)の勉強会に行ってきました!多くの人との出会いに感謝です!」とか聞いてもいないことを勝手に言ってくる傾向があります。
有名人に会うこと自体はとてもうらやましいと思うのですが、じゃああなたは何が出来るんだっけ?というところがどうしても気になってしまいます。むしろ自分が社長や有名人になってやる!くらいの気持ちで自分のやっていることに集中するのが大事ではないでしょうか。
意識高い系を抜けるためには「実績を積み重ねる」「行動する」
意識高い系を脱却するには、結局のところ実績を積み重ねることが大事です。毎日の積み重ねが最終的に自分の大きな成長につながるんだ、というセリフもイチローが言うのとニートが言うのでは受け止め方が違います。
とはいえ、誰でも最初から実績がある人はいません。誰もがゼロからのスタートなのです。そこで大切なのは実際に行動しているか?ということではないでしょうか。
僕は実績がなくても、行動を起こしているのであれば自分の意見をどんどん発信してもいいと考えます。行動している時点で、その人はただのコメンテーターを抜け出せているわけですからね。
これは自分に対する戒めでもありますが、アウトプットを出すために行動を積み重ねることは非常に重要だと改めて再認識しました。