いきなりですが、落合陽一さんという方をご存じでしょうか?
メディアアート研究・学長補佐・会社経営など幅広く活動されており、最近はメディアにもよく出演されている方です。
この落合陽一さんが提唱する「ワークアズライフ」という働き方のコンセプトに共感したので紹介したいと思います。
目次
ワークアズライフとは
ワークアズライフとワークライフバランスの違い
ワークアズライフとは何でしょうか。最近よく耳にする「ワークライフバランス」を連想する言葉ですが、コンセプトとしては真逆のものになります。
仕事と生活が一体となったライフスタイル。仕事とプライベートの区別が曖昧。仕事をしながら生活をする百姓のような生き方。
仕事とプライベートを別のものとして捉え、バランスをとるライフスタイル。仕事とプライベートの区別が明確。
今は、ワークライフバランスという言葉が吹き荒れていますが、ワークとライフを二分法で分けること自体が文化的に向いていないのです。
引用:「日本再興戦略」落合陽一著,幻冬舎,P40
本来、日本人はワークアズライフ的に生きてきました。それこそ大和朝廷の時代でも下級役人は1年のうち350日は働いており、内120日は夜勤だったと言われています。
江戸時代の人々の生活を想像してみても、仕事と生活が一体であるイメージを持つ方が多いのではないでしょうか。
百姓などは、農業だけではなく他の仕事も同時に行っていました。今でいう副業が当たり前に行われていたんです。
仕事とプライベートを2つに分ける考え方が日本に入ってきたのは、ごく最近。そもそも長時間労働のほうが日本人にとっては自然であると言えるのです。
長時間労働は、絶対的な悪ではない
東洋的には、ずっと仕事の中にいながら生きている、そしてそれがストレス無く生活と一致しているのが美しい。
引用:「日本再興戦略」落合陽一著,幻冬舎,P41
日本人はそもそも仕事と生活が共存していることにある種の幸せを感じる民族です。つまり長時間働くことがそのままストレスにつながるわけではありません。
むしろ大切なのは労働時間の管理ではなく、ストレスを溜めないこと。ではどうすればストレスが溜まらないかというと、自分が好きなことや熱中できるものに取り組むことです。
本来は長時間労働そのものが悪なわけではなくて、やりたくないことを長時間やることによる”精神的・肉体的ストレス”が悪なんです。
長時間労働をしてもストレスがたまらず、むしろ幸せに感じる人も一定数いるからです。
残業禁止令などを出している会社があるようですが、長時間労働が改善されたとしても、通勤や人間関係などのストレスが解決しない限り日本人は幸せになることができません。
だからこそ、仕事と生活が一致して低ストレスである状態、ワークアズライフを目指すべきなんです。
ワークアズライフのためにやるべきこと
ワークアズライフのためにやるべきことは、没頭できる好きなことを見つけることと、ブルーオーシャンを見つけることです。
好きなことは、一見仕事にならなそうなことでも良いんです。例えば、は、自分の好きを極めて仕事にしているワークアズライフの実践者だと思います。
「ニッチすぎても市場が小さくて、食べていけないんじゃないの?」と思われたでしょうか。これからはそんなことはないんです。
インターネット技術が発達し、世界中に自分を発信することができるので、ニッチと思われていた市場はどんどん広がっています。だからこそ、自分の「好き」が仕事になる時代が来ているのです。
しかし、他の人と同じことをやっていても淘汰されてしまいます。だから、競合がいない領域(=ブルーオーシャン)において自分の好きを極めていくことが大切になっていきます。
今からインドカレーを極めようとしても、既に先人がいるためかなり厳しい戦いになってしまいます。
もしインドカレーで攻めたい場合は、他の領域と掛け合わせるということが別途必要になります。
ワークアズライフの良いところ
自分の好きなことを仕事にして生活と一体にできれば、ストレスが減るので生活の質が高まります。
長時間労働がつらいと悩んでいる方は、労働時間をどう短縮するかを考えるよりも、長時間取り組んでもつらいと感じないものを探していくべきなのです。
よくありがちですが仕事を時給換算で考えるとワークアズライフから離れていきます。
元々、日本人は農耕時代から生産性低く長時間働くことが普通でした。それが最もストレスがかからないライフスタイルだったからです。
時給で考えると、お金が入ってくるけどやりたくない仕事を選ぶことになったり、自分の仕事の効率を常に追い求めるストレスフルな生活になりがちです。時間あたりの稼ぎを増やす、という発想はじつは危険なんです。
また、ワークアズライフは自分の好きを仕事にする生き方。集中力やコミットメントが高くなるので、当然成果も出やすくなるメリットがあります。
おわりに
「働くこと」は誰にとっても人生の大切なテーマ。だからこそ、時給換算の考え方が正しいか?長時間労働が問題の本質か?などのトピックは一度疑うべきだと思います。
好きを仕事にする、遊ぶを仕事にするというと「仕事は甘くない」なんて声が聞こえてきそうですが全て無視しましょう。
これからの時代は、個人が世界に発信できる時代。だからこそ自分の好きを追求し、自分しか出来ないブルーオーシャンの領域をつくりだすことが大事だと思うのです。